嘱託警察犬・アニタ(青森県八戸市)、足跡追及の部日本一に 「真面目で一生懸命」

全国大会で優勝した嘱託警察犬アニタと指導手の佐藤さん=27日、県警本部

 青森県警の嘱託警察犬「アニタ・フォン・ハチノヘ・サトー号」(シェパード・9歳雌)が3、4日に長野県で行われた「第54回全日本嘱託警察犬競技大会」(日本警察犬協会主催)の足跡追及の部で日本一に輝いた。アニタの指導手で八戸市の会社役員佐藤松男さん(75)が27日、県警本部を訪れ、磯丈男本部長に報告した。県警によると、青森県の警察犬の優勝は2年ぶり。

 県警の嘱託警察犬制度は、民間人が飼育する犬の中から、嘱託審査会で合格した優秀な犬と指導手を嘱託する。アニタは飼い主でもある佐藤さんと共に、行方不明者の捜索などで活躍してきた。

 足跡追及の部には、143頭が出場。草やアスファルトの上の足跡をたどり遺留品を見つける競技で、迷わず足跡をたどれたか、遺留品を発見できたかなどを減点方式で採点する。アニタは予選から決勝までの3回全てで最高点を挙げた。

 佐藤さんは警察犬指導手として、今大会で24年ぶり3回目の優勝。本業の傍ら、毎日午前3時ごろから約1時間半、近所の河川敷で訓練に励んでいる。

 佐藤さんとアニタは同じ誕生日だといい、「真面目なところが自分と似ている。一生懸命さはどの犬にも負けない」と信頼を寄せる。「久しぶりの優勝で胸が躍っている。今後も出動要請があったら協力していく」と意気込んだ。

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