J1ヴィッセル神戸を7月1日の北海道コンサドーレ札幌戦限りで退団するアンドレス・イニエスタが28日、神戸市西区のいぶきの森球技場で最後の公開練習に臨んだ。いずれも神戸出身で現セルティックの古橋亨梧と小林友希もサプライズで練習に加わり、集まったファンクラブ会員ら186人を沸かせた。
練習後、報道陣の取材に応じた元神戸コンビは共に「懐かしいですね」と笑顔。古橋は世界的司令塔と「久しぶり、元気?」と言葉を交わしたといい「それ以外(の会話)は秘密で」と笑みを見せた。小林はイニエスタに「英語、しゃべれるようになったか」と尋ねられ、「ちょっとはしゃべれる」と返答したという。
古橋は神戸時代、世界的名手に「君なら大丈夫だから自信を持ってやって」と背中を押されたことが印象深いという。「駆け引きや自信を持つこと、ほかにもたくさん教わった。自信をもってあっち(セルティック)に行き、結果を残せている。もっともっと技術を磨いて成長できたら」と感謝を口にした。
小林は「日本にいながら世界のレベルを意識してプレーできて、ありがたかった。お手本です」と実感を込めた。
神戸で最終戦を迎える背番号8に向け、古橋は「最後まで楽しんでもらいたい。たくさんの人がいい形で送り出してくれると思うので、その雰囲気も味わって、心の底から楽しんで」と願う。小林は「僕自身も試合を見るのが楽しみ」と語った。
一方、古橋は自らの今後について「ノーコメント。未来のことは未来の人が分かっている。僕はいま所属しているクラブのために頑張るだけ」と話すにとどまった。
イニエスタは公開練習の冒頭、サポーターへ「きょうはお集まりいただいてありがとう。チームは素晴らしいシーズンを過ごしている。後半戦、皆さんの応援が一層力になる」と呼びかけ、練習後はサインや写真撮影に応じた。(藤村有希子)