静岡・小山町観光バス横転29人死傷事故 初公判

2022年10月、静岡・小山町で観光バスが横転し29人を死傷させる事故を起こしたとして、過失運転致死傷の罪に問われた運転手の男の初公判が6月28日、地裁沼津支部で開かれ、男は起訴内容を全面的に認めました。

初公判を受けたのは、埼玉県飯能市の会社員の男(27)。この事故は2022年10月、小山町の県道で観光バスが横転し、乗客1人が死亡、28人が重軽傷を負ったものです。

起訴状などによりますと、当時バスを運転していた被告は、カーブが連続する下り坂でフットブレーキの使用を控えながら進行する注意義務を怠り、フットブレーキが利きにくくなる「フェード現象」を生じさせ、その結果、カーブを曲がりきれず横転し、乗客を死傷させたとして過失運転致死傷の罪に問われています。

28日、地裁沼津支部で開かれた初公判の罪状認否で被告は「間違いありません」と述べ起訴内容を認めました。また、裁判では事故直前までの運転席を映したドライブレコーダーの映像が約4分間にわたり流されました。映像には、断続的に鳴り響く警告音や、被告が添乗員に「ブレーキが効かない」などと訴えるやり取り、添乗員が「サイドブレーキ」と叫ぶ姿が記録されていました。次回は7月18日に被告人質問が行われます。

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