パラ陸上・小野寺萌恵、五輪へ一直線 7月パリで世界陸上に出場

7月の世界選手権に向け、真剣な表情で練習する小野寺萌恵(あすなろ屋羽場店)=花巻市・日居城野運動公園陸上競技場

 パラ陸上女子の小野寺萌恵(19)=紫波町、あすなろ屋羽場店=が初出場する7月の世界選手権(パリ)に向けて猛練習を重ねている。100メートルと800メートル(脳性まひT34=車いす)に出場予定で、目標は来年のパリ・パラリンピック出場の可能性が高まる4位以内。期待の新星は「できないじゃなくて、やる。ベストタイムを出す」と燃えている。

 練習拠点は花巻市の日居城野運動公園陸上競技場。太陽が照り付け、くらくらしそうな暑さの中、何度も何度もスタート練習を繰り返した。1回ごとに保健師の母尚子さん(50)とタイムやフォームを確認。「こんなに練習しても本番でうまくいったことはほとんどない」と尚子さんは苦笑するが、「トップ選手は最初の10メートルが全然違う」と本人は真剣そのもの。弱音一つはかずに3時間、自分の課題と向き合い続けた。

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