法律違反などが疑われるアルバイト、いわゆる“ブラックバイト”に注意してもらおうと、愛媛県松山市内の専門学校でセミナーが開かれ、実際のトラブルや対処法が紹介されました。
愛媛県労働委員会が開いた“ブラックバイト”に関するセミナーには、松山歯科衛生士専門学校の1年生およそ40人が参加しました。
中では民事法が専門の愛媛大学・小田敬美教授が講師を務め、長時間労働や賃金の未払いといったアルバイトを巡る実際のトラブルとその解決策のほか、知っておくべき関係法令などを紹介していました。
県労働委員会によりますと、昨年度、県内から寄せられた労働相談のうち、全体のおよそ1割にあたる30件ほどがアルバイトでのトラブルだったということです。
アルバイトに関する相談はほとんどが10~20代の若者から寄せられたということです。
具体的な相談内容を見ていくと、
▼合意がないまま急にシフトを入れられる
▼休みが取りにくい
▼営業のための準備や後片付けの時間に賃金が支払われないなどのケース
が多く挙げられています。
トラブルに巻き込まれないために出来ることは労働基準法では、アルバイトの従業員に対しても仕事内容や労働時間、賃金などを「労働条件通知書」などの文書で示すことを義務付けています。
文書の内容を働く前によく確認することが大切です。
それでもトラブルが発生してしまった場合は県労働委員会が、電話や面談での相談を受け付けています。
1人で悩みを抱え込まず、専門家に相談することもトラブルの解決に繋がるかもしれません。