米、長射程ミサイル供与検討か ロシア混乱受け慎重姿勢を転換

昨年6月、米韓両軍が発射した戦術地対地ミサイル「ATACMS」(韓国軍合同参謀本部提供、聯合=共同)

 【ワシントン共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は29日、米政府がウクライナに対し、長射程の地対地ミサイル「ATACMS」の供与を前向きに検討していると報じた。ロシア領内も狙えるためプーチン大統領を刺激する可能性から供与に慎重だったが、民間軍事会社ワグネルの武装反乱によるロシア国内の混乱を受け、姿勢を転換した。

 またCNNテレビは、1発の爆弾から多数の子爆弾をまき散らすクラスター(集束)弾を近くウクライナに供与する方向で米政権が最終調整を進めていると伝えた。

 ATACMSは射程約300キロ。反転攻勢を進めるウクライナ軍がより遠くのロシア軍の標的を狙うことが可能になる。

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