第70回全国乾椎茸（しいたけ）品評会が29日、静岡県藤枝市であり、大分県勢が24大会連続、通算56回目の団体優勝を果たした。個人の部でも全5部門のうち、3部門で最高賞の農林水産大臣賞を獲得した。生産者の地道な努力が評価され、「質・量ともに日本一」のブランドを改めて見せつけた。
品評会は日本椎茸農協連合会などが主催した。8県から259点の出品があった。大分は3割強に当たる87点を出し、府県対抗の部で390点を獲得。2位の岩手県に212点差をつけた。
個人で大臣賞に輝いたのは3人。▽どんこ 池辺稲生さん（73）＝由布市湯布院町川西▽こうこ 三浦千秋さん（71）＝豊後大野市三重町中津留▽こうしん 小野晋作さん（59）＝同市朝地町梨小。
大臣賞に次ぐ林野庁長官賞を受賞した全5部門20人のうち、大分県内が17人を占めた。
佐藤樹一郎知事は「2、3月は高温で色や大きさをそろえるのに苦労したと聞く。技術と情熱で克服したことに敬意を表する」とコメントした。
生産者は高齢化や担い手不足、燃料高騰などで苦境にあり、県椎茸農協（大分市）は消費拡大に弾みを付けたい考えだ。
青野浩志組合長（67）は「高い技術力と愛情が詰まった日本一の原木乾シイタケだ。県民にもっと味わってもらいたい」と話した。
長官賞は次の通り。
▽天白どんこ 河合清（大分市）糸永美智子（国東市）▽茶花どんこ 中村次男、魚返隆文（以上、玖珠町）阿部悦男、阿部光子（以上、国東市）和田久光（竹田市）▽どんこ 矢野誠一、岡田重徳（以上、佐伯市）三浦孝光（豊後大野市）▽こうこ 麻生光生、三浦佳子（以上、豊後大野市）糸永秀二（国東市）斉藤英直（竹田市）▽こうしん 首藤岩光、深田隆雄、深田ムツ子（以上、豊後大野市）
