ケルシー・バレリーニ、観客が投げたブレスレットが顔に当たり苦言「みんなにとって安全な場所にしたい」

米カントリー・シンガー・ソングライターのケルシー・バレリーニが、現地時間の2023年6月28日に米アイダホ州ボイシのアウトロー・フィールドでコンサートを行っていたところ、観客がステージ上に投げた物が顔に当たった。

ファンがその瞬間を捉えた動画では、バレリーニが自曲「If You Go Down (I'm Going Down Too)」のパフォーマンスを披露していたところ、突然頭を後ろに振り、左目を触ってマイクから後ずさりしている。バイオリニストが様子を見に行き、最終的に彼女はギターを舞台係に渡してステージから去ったが、まもなく戻り観客に一言述べてから曲を再開した。

彼女は、「今起きたことについて話してもいいかな?私が大事に思っているのはみんなの安全を守ることだから、もし安全だと思えないことがあったら、周りの誰かに知らせてほしい。今夜はいたるところに警備員がいるからね」と注意喚起し、「物を投げないで!私はいつだって自分のショーを……どのショーでも、どのアーティストのショーでもそうだけど、(自分のは)コントロールできるからね。とにかくみんなにとって安全な場所にしたい。今夜はそれを手伝ってくれるかな?」と述べていた。

29日に彼女は、自身のインスタグラムのストーリーズにこの出来事について投稿した。自身が夕暮れ時にパフォーマンスしている画像に彼女は、「Hi。私は大丈夫。誰かがブレスレットを投げて、それが私の目に当たり、怪我がどうこうというよりは怖かったです。私たちは皆、(ある感情を引き起こす)引き金だったり、表に出ているよりもずっと深い不安の層を持っています。だから私は落ち着くためにステージを降り、自分自身、バンド、スタッフ、そして観客が皆、安全だと思えていることを確認しました」と添えた。

さらに彼女は、「私が望んでいるのは、ショーが私たち全員にとって安全な場所だと思えることです。愛しています、ご心配いただきありがとう、【ハートファースト・ツアー】の最後の2公演を最高のものにしましょう」と続けた。

最近、コンサート来場者がステージに物を投げ入れたり、パフォーマーに直接危害を加える事件が頻発している。ビービー・レクサは6月18日のライブ中にスマホが顔を直撃し、病院で治療を受けたが目に打撲傷が残った。この事件では27歳の男が逮捕され、暴行と迷惑行為で起訴されている。今年4月には、米カンザス州でコンサートを行なっていたケイン・ブラウンの敏感な部分に、観客から投げつけられたカウボーイ・ブーツが当たり、彼は転倒した。我慢強いブラウンはなんとそのブーツにサインをして投げ返した。

直近では、シンガーのエイバ・マックスがステージに上がってきた人物に平手打ちされたり、ピンクの場合は物に当たったわけではないが、6月25日に英ロンドンのBSTハイド・パークでパフォーマンスをしていた際、ファンが母親の遺灰をステージに投げ入れた。こうした事件は最近始まったことではなく、たとえば2014年にダスティン・リンチに投げつけられたビール缶が顔に当たり、縫合手術を受けるほどの怪我につながった事例もある。

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