国保、2年ぶり赤字67億円 21年度、受診控え反動

 厚生労働省は30日、自営業者や無職の人らが加入する国民健康保険の2021年度の実質的な収支が、全国で計67億円の赤字だったと発表した。2年ぶりの赤字。20年度の新型コロナウイルス禍による受診控えの反動で、医療給付費が増えた。

 国保の加入者は平均年齢が高い。医療費がかさみ、慢性的な赤字体質になっている。

 21年度の加入者数は前年度比82万人減の2537万人。保険料などの収入は1.4%増の23兆9988億円だった。医療給付費などの支出は3.5%増の24兆461億円。この収支から、自治体の繰入金を差し引きし、実質的な赤字67億円となった。20年度は2千億円超の黒字だった。

© 一般社団法人共同通信社