白岩川堤防損壊19カ所 カヌー場に流木大量

  ●県内豪雨

 立山町、上市町、富山市山間部を中心に襲った豪雨を受け、富山県は30日、富山市の県防災危機管理センターで危機管理連絡課長会議を開き、被害情報を共有した。立山、上市町の白岩川堤防19カ所の損壊が確認され、上市町の県上市カヌー競技場に大量の流木が流れ着き、利用できなくなっていることが分かった。

 会議には県や富山地方気象台の職員ら約30人が出席した。

 上市カヌー競技場では上市川上流から流れ着いた大量の流木がブイのワイヤに絡み付いた状態になった。モーターボート1艇と桟橋が陸に打ち上げられた。

 管理者の県スポーツ協会の髙木信寿さん(45)によると、県内唯一のカヌー競技場で小中高生を中心に練習拠点となっていた。復旧の見通しは立っていない。

 各課の午後3時時点のまとめでは、立山町白岩で新たに床上浸水1軒が明らかになり、住宅の浸水被害は計12軒となった。白岩川では立山町で護岸損壊16カ所、上市町で堤防損壊3カ所が確認された。立山町谷の中谷川では土石流が発生していた。被害状況を確かめ、場合によっては避難指示を出すとしている。

 立山町は30日、災害対策本部会議を開き対応を協議した。町社会福祉協議会を通して災害ボランティアを募集することを決めた。同町横江の尖山(とがりやま)登山道の一部に大量の水が流れており、登山を控えるよう呼び掛けている。

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