「勝利は奇跡でなく必然的」プロボクシング元世界王者・久保隼さん、生徒に体験語る

生徒たちの前でミット打ちを実演する久保さん(右)=南丹市八木町・丹波支援学校

 世界ボクシング協会(WBA)スーパーバンタム級元王者で、京都市出身の久保隼さん(33)が、このほど京都府南丹市八木町の丹波支援学校を訪れた。生徒たちは久保さんが世界の頂点に立つまでの体験談を聞き、交流を楽しんだ。

 久保さんの母校・南京都高校(現京都廣学館高)でコーチを務めていた西井一教諭が、丹波支援学校に勤務している縁で、訪問が実現。同校高等部の生徒21人が19日、保健体育の授業として受講した。

 久保さんは、自身が世界チャンピオンとなれたのは「高校時代の恩師やプロの先輩たちとの出会いがあったから」と語った。結果が伴わず、ボクシングから距離を置いた時期もあったが、プロの選手の猛烈なトレーニングを間近で見て「勝利は奇跡ではなく、必然的に現れるもの」と気付き「練習に励むようになった。皆さんにも夢の実現につながる出会いをしてほしい」と呼びかけた。

 講演後はミット打ちの実演や、生徒たちとの二重跳び対決もあった。生徒の1人(18)は「格闘技を生で見るのは初めてで迫力があった。久保さんのように夢の実現に向けて努力したい」と笑顔で話した。

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