長崎県内、各地で大雨 対馬では大雨・洪水警報 北部九州は1日、線状降水帯予測も

激しい雨の中、傘を差して歩く人たち=30日午後2時31分、長崎市茂里町

 長崎県内は6月30日、梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んで大気の状態が不安定となり、各地で大雨に見舞われた。長崎地方気象台は同日夜、対馬に大雨・洪水警報を発表した。1日午前にかけて北部九州で「線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性がある」と予測している。
 同気象台によると、7月1日午後6時までの24時間降水量は多いところで、南部と北部250ミリ、壱岐・対馬と五島150ミリの予想。線状降水帯が発生した場合、局地的にさらに増える恐れがある。2日は小康状態になるが、3日以降も断続的に雨が降る見込み。災害の危険度が高い状況が継続するとして、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫への警戒を呼びかけている。
 6月30日午後8時40分現在、長崎で1時間最大降水量57.5ミリを観測。そのほか▽諫早30ミリ▽松浦27.5ミリ▽西海22.5ミリ▽雲仙岳22.5ミリ-など。
 大雨の影響で交通機関も乱れた。九州商船の長崎-有川、佐世保-上五島の高速船、オリエンタルエアブリッジ(ORC)の長崎-対馬、長崎-五島福江で欠航が出た。県営バスは長崎と大分を結ぶ高速バス4便を運休。JR長崎線は肥前浜-長崎の区間で一部に遅延や運休が発生した。

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