W杯、デフリンピックへ「次こそは世界一」 デフフットサル代表・折橋選手が川越市を訪問 意気込み語る

川合善明市長にアジア太平洋ろう者選手権3位を報告する折橋正紀選手(右)=29日、埼玉県川越市元町の同市役所

 聴覚障害者によるデフフットサル日本代表で、埼玉県川越市に住む折橋正紀選手(34)が29日、同市元町の市役所を訪問。今年4月29日から5月10日まで、イランで開かれたアジア太平洋ろう者選手権で日本が3位になったことを、川合善明市長に報告した。

 ゴレイロ(GK)の折橋選手は今大会、日本が戦った全6試合のうち5試合にフル出場した。目標とした優勝には届かなかったが、銅メダルを獲得。今年11月にブラジルで行われるワールドカップ(W杯)と、来年2月にある冬季デフリンピックの出場切符をつかんだ。折橋選手は「次こそは世界一になる。チームを勝たせられるよう頑張りたい」と決意を新たにする。

 折橋選手は北海道旭川市出身で、生まれつき耳がほとんど聞こえない。札幌市内のろう学校に在籍した中学生時代にサッカーを始め、FWやボランチとしてプレーした。社会人1年目だった23歳の頃、デフフットサルに転向し、その後ゴレイロに専念。現在は、東京都内にある医薬品関係の市場調査会社にアスリート社員として所属し、競技だけに打ち込んでいる。普段は県内のフットサルチームで、健常者と一緒に腕を磨く。

 川合市長は「W杯とデフリンピックでも、大いに活躍してください」と激励。折橋選手は「結果を出すことでデフフットサルの価値を高め、皆さんに応援してもらえるようになりたい」と誓った。

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