名古屋が川崎Fにシーズンダブル! ユンカー今季10点目&和泉の追加点で2-0の完勝に【明治安田J1第19節】

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1日、明治安田生命J1リーグ第19節の名古屋グランパスvs川崎フロンターレが豊田スタジアムで行われ、2-0で名古屋が勝利した。

前回対戦はアウェイの名古屋が1-2で川崎Fを撃破したこのカード。長谷川監督のもと、堅守速攻がうまく機能する3位・名古屋だが、4連勝で迎えた前節はFC東京に0-2と敗れており、川崎F相手のシーズンダブルから再び勢いに乗りたい。

対する10位・川崎Fは前節、アウェイでアジア王者・浦和レッズから勝ち点「1」をもぎとった。黄金期を謳歌したころの力強さはもうないが、直近の公式戦5試合無敗としぶとい戦いを続けており、ここで名古屋を叩けば上位進出も十分に可能だ。

名古屋はお馴染みの前線3枚・ユンカー、永井、マテウスが揃って先発。3人は積極的なプレッシャーのみならず、しっかり帰陣し、ブロック構築にも参加する。いつも通り、鋭いカウンターからの先制点を狙う格好だ。

すると、7分に決定機。和泉のアバウトなボールを川崎Fの18歳センターバック・高井がクリアしきれず後逸すると、ユンカーの足元に転がり、ボックス右でGK上福元との一対一に。しかし、丁寧にコースを突いた左足シュートは阻まれてしまった。

川崎Fは家長、山根の右サイドから打開を目論むも、名古屋の[5-3-2]のブロックを前に攻めあぐねる。

そんななかで16分、宮代が斜めのランニングから山根のアーリークロスに飛び込む。頭には惜しくも合わなかったが、意表を突いた動き出しで揺さぶる思惑が見てとれる。

川崎Fのファーストチャンスは24分。脇坂がボックス手前で遠野から斜めのパスを受け、ワントラップで前を向いて右足シュートを放つ。目の前には名古屋のGKランゲラックしかいなかったが、シャープに振り抜いた一撃はしっかりキャッチされた。

35分には名古屋に再び決定機。左サイドをドリブルで前進したマテウスがゴール前へグラウンダーのラストパス。走り込んだユンカーがタッチできていれば確実に1点だったが、懸命に戻った川崎Fの登里にクリアされた。

そんななか、思いがけない形で名古屋に先制点。41分、マテウスのクロスはGK上福元に難なくキャッチされたように見えたが、上福元はまさかのキャッチミス。すかさず拾ったユンカーが流し込み、今シーズン10ゴール目をゲットした。

1点を追う川崎Fは後半からギアを上げる。48分、古巣対戦となったジョアン・シミッチからの縦パスを起点に狭い中央を崩すと、最後はボックス中央から遠野が左足シュートを放つ。しかし、GKランゲラックの冷静なセーブに阻まれる。

53分にも大きなチャンス。左CKの流れから二次攻撃を展開すると、大島の浮き玉を高井が折り返し、車屋がゴール正面でヘディングシュートを放つ。頭上のボールに身体を伸ばしきったためか、うまく叩けずクロスバーの上へ外れた。

なかなかゴールを奪えない川崎F。61分、鬼木監督は前線のテコ入れとして遠野を下げて山田を投入し、[4-3-3]から[4-4-2]に変更する。しかし、この直後に痛恨の2失点目を喰らう。

名古屋は64分、FKの流れから二次攻撃を展開し、左サイドに大きく開いた和泉へとボールが渡る。和泉はカットインから永井とのワンツーでボックス内まで侵入し、最後はGK上福元との一対一を制して右足シュートを流し込んだ。

リードを2点に広げた名古屋は無理に攻め込む必要もなく、余裕を持って時計の針を進めていく。74分には3列目から飛び出した内田のクロスに永井が合わせる。シュートは枠を捉えなかったが、機を見た素早いカウンターの脅威は衰えない。

長谷川監督も79分、1枚目の選手交代として先制点のユンカーを下げ、17歳FW貴田を投入。前線にフレッシュな選手を配置しつつ、ゲームの締めくくりに入る。

名古屋は82分、ロングボールに対処する過程でGKランゲラックとセンターバック中谷の意思疎通がずれ、川崎Fの山田にループシュートを打たれるあわやのシーンがあったが、幸いにもシュートは枠を外れ、ことなきを得た。

結局、和泉の2点目以降はこれ以外にさほど危険なシーンもなく、アディショナルタイム5分間を含めて守り抜き、2-0で勝利。川崎Fを相手にシーズンダブルを達成し、2試合ぶりの白星となった。

敗れた川崎Fは随所でらしさを見せつけるも、最後まで1点が遠かった。

名古屋グランパス 2-0 川崎フロンターレ

【名古屋】

キャスパー・ユンカー(前41)

和泉竜司(後19)

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