プレミアリーグ、ビッグ6の「最高額の補強選手」。成功か、失敗か

世界で最も裕福なリーグの一つとなったイングランド・プレミアリーグ。各クラブが大きな移籍金を投じて補強を行っている。

今回は『Squawka』から「イングランド・プレミアリーグのクラブにおける最高額補強は成功したのか」という記事を紹介する。

アーセナル:ニコラ・ペペ

獲得元:リール

移籍金:7200万ポンド(およそ131.41億円)

成功or失敗:失敗

2019年夏の移籍市場においてアーセナルはチームを強化するために多くの資金を費やした。そしてマーケットの最終日、攻撃の目玉補強としてリールから左利きのウインガー、ニコラ・ペペを7200万ポンドで獲得することに成功した。

もちろんペペは決して大失敗というほどの成績ではなく、2020-21シーズンにはプレミアリーグで10ゴールを決めた。しかし7200万ポンドというとてつもない移籍金を還元したかといえばそうではなく、しかも今季はニースにローン移籍。さらに今夏は安値で放出される予定だ。

チェルシー:エンソ・フェルナンデス

獲得元:ベンフィカ

移籍金:1億680万ポンド(およそ194.93億円)

成功or失敗:成功

1億ポンドの移籍金を突破したエンソ・フェルナンデス。チェルシーのオーナーであるトッド・ボーリーは今季凄まじい勢いで補強を行ったが、結局一番お金を出したエンソ・フェルナンデスが唯一と言って良い当たりであった。

ワールドカップで活躍を見せたライジングスターはプレミアリーグでしばらく低迷するクラブの中で苦戦したものの、すぐに中盤の重要な存在として定着した。来季はマウリシオ・ポチェッティーノ監督の下でさらなる活躍が見込まれている。

リヴァプール:ダルウィン・ヌニェス

獲得元:ベンフィカ

移籍金:8500万ポンド(およそ155.14億円)

成功or失敗:まだ判断しきれない

ダルウィン・ヌニェス対アーリング・ハーランドの比較は昨年夏に大流行したが、勝者は明らかであった。ヌニェスはユルゲン・クロップ監督の下で時折活躍を見せたものの、自分の役割を果たせたかといえばそうではない。

スピードやフィジカルについては数字で良さを示しているが、安定性と結果が欠けている。幸いにしてまだ完全に批判を受けているわけではないため、来季が彼にとっての勝負になるだろう。

マンチェスター・シティ:ジャック・グリリッシュ

獲得元:アストン・ヴィラ

移籍金:1億ポンド(およそ182.52億円)

成功or失敗:成功

アストン・ヴィラからイギリス人として最高額となる移籍金でマンチェスター・シティへと移籍したジャック・グリリッシュ。当初はなかなかジョゼップ・グアルディオラ監督の戦術に馴染めず、その投資に応えるほどのプレーではなかった。またピッチ外でのあまり良くない話題もあった。

しかしながら今季クラブが国内外の三冠を獲得するに当たって重要な役割を果たしたのもジャック・グリリッシュだった。非常に強烈なインスピレーションを与え、レギュラーに定着。2年目にして評価を一気に高めてみせた。

マンチェスター・ユナイテッド:ポール・ポグバ

獲得元:ユヴェントス

移籍金:8900万ポンド(およそ162.44億円)

成功or失敗:失敗

元々マンチェスター・ユナイテッドの下部組織で育っていたポール・ポグバ。一度ユヴェントスへと出場機会を求めて旅立ち、ブレイクした後に復帰してきた。その際の移籍金はクラブ最高額となる8900万ポンドだった。

ただその後ポグバは不安定なプレーが多くなり、ピッチ外の話題ばかりが報じられるように。一貫性のなさと怪我の問題によって最終的にユヴェントスへと再び戻っていくことになった。

トッテナム・ホットスパー:タングイ・エンドンベレ

獲得元:リヨン

移籍金:5400万ポンド(およそ98.56億円)

成功or失敗:失敗

リヨンから獲得されたフランス代表MFエンドンベレ。まるでマイケル・エッシェンやマハマドゥ・ディアラのようなオールラウンドなセントラルMFとして獲得された。

ただ5400万ポンドで獲得した彼はトッテナムに来てから調子を崩し、パフォーマンスが不安定に。2021-22シーズンは古巣リヨンに、そして今季はナポリへとローン移籍した。セリエAでは2022-23シーズンの優勝に貢献したが、来季の去就はまだ不透明である。

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