豪雨災害「できる限り支援する」 知事ら要望に自民茂木氏

茂木氏(右から7人目)に要望書を手渡す新田知事=富山市大沢野会館

  ●9市町村長も同席

 富山県の新田八朗知事は2日、自民党県第2選挙区支部定期大会のため県入りした茂木敏充党幹事長に、6月末に立山町、上市町と富山市山間部を襲った記録的豪雨災害の早期復旧に向けた支援を求めた。同支部内の9市町村長が同席し、舟橋貴之立山町長も財政面でのサポートを要望。茂木幹事長は、被災者への見舞いの言葉を述べながら「できる限り支援する」と応じた。

 新田知事と舟橋立山町長のほか、藤井裕久富山市長、村椿晃魚津市長、武隈義一黒部市長、水野達夫滑川市長、笹島春人入善町長、中川行孝上市町長、笹原靖直朝日町長、渡辺光舟橋村長が富山市大沢野会館に集まり、合同で要望した。

 要望は冒頭を除いて非公開。終了後に取材に応じた南里明日香県経営管理部長によると、新田知事は豪雨被害について、自然災害が激甚化、頻発化しているとし、災害復旧事業の早期着手に向けた配慮を求めた。

 防災服姿で駆け付けた舟橋町長も豪雨被害を取り上げ「しっかり財政的な後押しをお願いしたい」と呼び掛けた。

 各首長から要望を受けた茂木幹事長は「各地域の切実な声を受け止めた。政府と連携し、党としてもしっかり取り組む」と述べ、その上で県内の豪雨被害についても、これからの本格的な復旧に向けてできる限り支援すると説明した。

 要望では北陸新幹線大阪延伸の早期実現や東海北陸自動車道の早期全線4車線化など交通ネットワークの整備を求める声が相次ぎ、茂木幹事長は「経済や災害の面でも大事だ。しっかり対応していく」と応えた。

 新田知事は、政府が閣議決定した「こども未来戦略方針」の着実な実施と、地方負担分を含めた財源の確保も訴えた。

 県と各市町村の主な要望は次の通り。

 ▽富山県 地方創生や国土強靱化に向けた社会資本整備の促進▽富山市 自治体情報システムの標準化移行への対応▽魚津市 国道8号入善黒部バイパスの4車線化整備促進▽黒部市 民生委員・児童委員の処遇改善▽滑川市 子ども医療費助成制度の拡充▽立山町 中山間地域の振興および鳥獣被害防止対策の充実と強化▽入善町 産科医院の持続的運営に対する支援▽上市町 小中学生の給食費の無償化▽朝日町 国道8号城山トンネル、横尾トンネルの整備促進▽舟橋村 役所のDX化のさらなる推進

© 株式会社北國新聞社