裏切り者は誰…まるで「最後の晩餐」な義景ポスターが話題 福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館、7月特別展で明らかに

特別展「朝倉義景の一生」のポスター

 福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(福井市)が7月22日から開く開館1周年記念特別展「朝倉義景の一生」のポスターが、歴史ファンの間で話題になっている。レオナルド・ダ・ヴィンチの代表作「最後の晩餐」になぞらえ、武士らが囲む食卓の中央に5代当主の義景が座る構図。公式ツイッターの表示回数は過去最多の10万件を超え、「(キリストを裏切った)ユダ役は誰?」などのコメントで盛り上がっている。さて“答え”は-。

 同展担当学芸員の石川美咲さんが考案し、プロのイラストレーターに依頼した。「最後の晩餐」でユダが描かれた位置に当たる、正面から見て義景の左隣の武士について、コメントでは「ユダは景鏡(義景のいとこで織田信長に寝返った人物)」との指摘や、別人を予想する意見が寄せられている。

 食卓には一乗谷で多数出土しているサザエが並び、義景の右手に出土品の西洋グラス「ゴブレット」を持たせるなど、史実を踏まえた図案に「芸が細かい」とのコメントも。公式ツイッターの普段の投稿で「いいね」は数十件ほど、表示回数も数百件程度に対し、今回は「いいね」が800件を超えた。

⇒8月に大河ドラマ「どうする家康」の時代考証者が福井で講演

 会期中は、ポスターの謎を解く作品をエントランスに展示し、ユダ役のほか、義景を囲む人物も全て明らかにする。石川さんは「戦国社会の要人たちをもてなす様子をイメージした。ぜひ会場に来て、当時の世界観に浸ってほしい」と話している。

⇒野良犬に数十カ所かまれても…子ども守り抜いた江戸期少女の献身

© 株式会社福井新聞社