揺らぐ火 無病息災願う 平戸「棚田のともしび」

竹灯籠の揺らぐ火で縁取られた水田=平戸市根獅子町

 地域の豊作と無病息災を願う「棚田のともしび」が3日夜、長崎県平戸市根獅子町の田園地帯で始まった。約千個の竹灯籠の火があぜ道などを縁取り、幻想的な風景が浮かび上がった。5日まで。雨天の場合、点火しない予定。
 市民団体、根獅子・飯良まちづくり運営協議会が昨年から取り組んでいる。協議会役員らが竹を切り出して竹灯籠を作り、わら縄を芯にして灯油を入れた。今回は竹灯籠の数を倍増し、県道のガードレール沿いにも設置した。
 午後8時、全ての灯籠に火を付けると、田植えを終えたばかりの見慣れた水田の風景が一変。夕涼みを兼ねた住民が訪れ「水(水面)に映るのがいいね」「本物の火が揺らぐのが癒やされる」などと語り合った。

© 株式会社長崎新聞社