長崎・小浜温泉で無添加の基礎化粧品 「湯けむり美人」 地元女性が企画販売 源泉生かし「肌しっとり」

小浜温泉を使った化粧水と乳液を手にする神尾さん=雲仙市、旅館ゆのか

 長崎県雲仙市小浜町で生まれ育った女性2人が、小浜温泉を使った無添加の化粧水と乳液の基礎化粧品「湯けむり美人」を企画して発売した。「温泉成分ではなく温泉水そのものを使っているのは珍しいのでは」と話している。
 女性は、同町の神尾彩也香さん(32)と、結婚を機に大阪府吹田市に住む主婦の百武真澄さん(30)。
 2人は、百武さんの実家、旅館ゆのかの源泉を生かして「ずっと使いたいと思える無添加の基礎化粧品を作りたい」と考えた。製造販売する化粧品会社が泉質を調べたところ、保湿力に優れていることが分かったという。保湿力を高めて香りが良い天然のラベンダーやカモミールのエキスを配合した。着色料や香料、アルコール、界面活性剤、防腐剤は使っていない。試作を重ねて昨年末に完成させた。
 神尾さんは「使うと肌がしっとりする。小浜温泉の良さを、子どもから年配の人まで知ってほしい」と期待を寄せる。百武さんの母親で同旅館の山下香里女将(おかみ)(55)は「100度近い源泉を水で薄めず容器に入れて冷ますのは手間がかかるが、温泉の良さが肌に浸透するのでは」と話した。
 「湯けむり美人」は化粧水(150ミリ)と乳液(120ミリ)があり、「しっとり」(化粧水1870円、乳液2090円)と「さっぱり」(化粧水1650円、乳液1870円)の2タイプ。小浜町の同旅館と小浜海産で取り扱う。同旅館(電0957.75.0100)。

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