あきれたメルカリ買い物…転売の会社員男女ら逮捕 ヤフオクも他人クレカでゲーム機買い 被害1億800万円

フリマ不正取引容疑 県警など5人逮捕

 オンラインフリーマーケットサービスなどのアカウントを募集し、他人名義のクレジットカードを使って出品物を不正に購入したとして、埼玉県警サイバー捜査課などと青森、宮城、滋賀、京都、福岡、佐賀、長崎、熊本の9府県警察合同捜査本部は3日、電子計算機使用詐欺の疑いで30~40代の男女4人を再逮捕し、新たに20代の女を逮捕した。

 逮捕、再逮捕されたのは、会社員の男(39)=仙台市若林区大和町1丁目、派遣社員の女(35)=滋賀県東近江市五個荘山本町、飲食店従業員の女(38)=京都府木津川市加茂町、無職の女(40)=福岡市西区姪の浜2丁目、会社員の女(29)=熊本市西区上代8丁目=の5人。

 逮捕、再逮捕容疑はそれぞれ氏名不詳者らと共謀の上、2021年8月~昨年1月までの間、計884回にわたってオンラインフリーマーケットサービスなどのサーバーコンピューターに不正に入手した他人名義のクレジットカード情報を使用して、ゲーム機など計993点の購入代金合計約1億520万円を支払う旨の虚偽情報を与え、不法な利益を得た疑い。県警は共犯事件のため、認否を明らかにしていない。

 県警サイバー捜査課によると、5人はそれぞれ指示役の共犯者などがフリーマーケットサービス「メルカリ」や、オークションサイト「ヤフオク!」で不正に購入した商品を受け取り、買い取り業者へ転売していた。購入の際には、事前に交流サイト(SNS)での闇バイトの呼びかけに応募した人物に代行させたり、アカウントを借りていたという。

 昨年2月に「ヤフオク!」運営元から県警に不正落札に関する相談が寄せられ、取引履歴や商品の発送履歴から5人を特定。うち29歳女以外の4人は、架空に出品した実際には存在していない商品を不正に購入し、代金をだまし取ったとして6月に逮捕されていた。これまでに約400人分のカード情報が不正に使用されており、被害総額は約1億800万円に上るという。

 同課は他に余罪があるとみて指示役の共犯者の特定など、詳しく調べている。

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