ホテルに女性遺体、浴室前で縛られ…部屋から去った住所不定の男逮捕 以前から面識あり女性の名で部屋予約

ホテルに女性遺体 傷害致死の疑い、男逮捕=草加市

 埼玉県草加市のビジネスホテルで5月、女性の遺体が見つかった事件で、県警捜査1課と草加署は5日、傷害致死の疑いで、住所不定で無職の男(39)を逮捕した。

 逮捕容疑は5月15日午後2時31分~同11時43分ごろ、草加市瀬崎1丁目のホテル客室で、パートの女性=千葉県松戸市、当時(44)=の体を拘束するなどの暴行を加え、死亡させた疑い。男は調べに、同日にホテルの部屋で一緒だったことは認めているものの、「死亡させた認識はない」と容疑を否認しているという。

 捜査1課によると、女性は手足をひものような物で縛られ、顔にタオルなどが巻き付けられた状態で、ユニットバスの前で見つかった。目立った外傷や争った形跡はなく、同課は遺体の解剖結果や発見時の状況などから、現時点では呼吸困難に陥った窒息死の可能性が高いとみている。

 同16日午後1時のチェックアウト時間を過ぎても退出しなかったため、ホテルの女性従業員が部屋を確認し、倒れている女性を発見。「ホテルの宿泊客の女性の意識がない」と通報した。県警は防犯カメラの映像などから男を特定。行方を捜していたところ、今月4日に一時的に暮らしていたとみられる千葉県の集合住宅にいるのが分かった。

 男と女性は数年前から面識があったとみられ、同15日に女性の名前で部屋をインターネットで予約していた。チェックインは別々にしたとみられている。

 県警は当時の詳しい状況を調べている。

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