感性豊か秀作82点 なんとフォトクラブ、福光美術館で写真展開幕

多彩な題材の作品を鑑賞する来場者=南砺市福光美術館

 「なんとフォトクラブ写真展2023」(富山新聞社共催)は8日、南砺市福光美術館で始まり、会員41人が富山県内外に被写体を追った感性豊かな秀作82点がずらりと並び、来場者を魅了した。射水市在住のフォトグラファー・イナガキヤストさん(41)が家族連れで鑑賞に訪れ、会員や来場者から盛んに記念撮影を求められ笑顔で応じ、写真展の開幕に華を添えた。

 開幕式では、新潟県長岡市で一斉に打ち上げられた無数の花火の輝きを鮮やかに捉えた作品「夜空の彩り」で最優秀賞に選ばれた金森秀夫さん(南砺市城端)ら入賞者に、賞状や副賞が贈られた。

 片岸勉会長は「優劣付けがたい素晴らしい作品がたくさんあり、濃度の高い審査を体験できた」とあいさつし、片岸昭二館長らが祝辞、金森さんが謝辞を述べた。

 クラブは1998年、なんと写真同好会として発足し、コロナ禍(か)にあっても感染防止に配慮しながら積極的に活動を続けてきた。会場には、県内外の四季折々の風景、野鳥、人物、動物など多彩な題材の作品が展示された。田中幹夫南砺市長、武田慎一県議も出品している。

 入場無料で、休館の火曜を除き17日まで開かれる。

  ●イナガキさん鑑賞華添え 家族と来場、「記念撮影ラッシュ」

 富山新聞の連載「イナガキヤスト×北陸カメラ旅」に写真を掲載しているイナガキさんは、妻の梢さん(41)、長男の結人君(10)とともに鑑賞した。「作風や思い、機材、環境が違ういろいろな作品があり、バリエーションを楽しめた。たくさん新しい視点があった」と感想を語った。

 コロナ禍が落ち着きを見せた中で「人が写っていて、今だからこそ心に響く作品もある」とも述べた。イナガキさんは来場者全員と一緒に記念撮影に臨んだ後、会員の求めに応じて「記念撮影ラッシュ」となり、写真愛好者からの人気ぶりをうかがわせた。

家族と来場したイナガキヤストさん=南砺市福光美術館

© 株式会社北國新聞社