水のトーチ500人リレー 白山、世界ジオ認定祝う

水のトーチを最終ランナーの山口さん(右から2人目)から受け取った田村市長(左から2人目)=白山市の小舞子海岸

 白山手取川ジオパークの世界ジオパーク認定を祝うイベント「水リレー」は8日、白山市内で開かれた。約500人が「水のトーチ」を手取川上流域の白峰地区から日本海に面する美川地区までの約70キロをつなぎ、ジオの魅力を体感した。

 白山手取川ジオのテーマ「水の旅」から着想を得て、白山麓で山林の保護などに取り組む団体「QINO(キノ)」と東大北陸サテライト、県内外の大学生でつくる「しらみね大学村」などが企画した。

 市内各地から選出された走者は、五輪の聖火リレーのように「水のトーチ」に白山の雪解け水を入れ、ジオパークの見どころ「ジオサイト」の綿ケ滝や呉竹水荘などを巡った。沿道や給水スポットに集まった観客らは「祝世界認定白山手取川ジオパーク」と書かれた旗を振って応援した。

  ●最終ランナーに山田前市長の孫

 最終ランナーは、鶴来高3年で3月に71歳で急逝した山田憲昭白山前市長の孫山口蓮太さんが務めた。山田前市長が公務の際に着用していたジオパークのシャツを着て臨み、ゴールの小舞子海岸で待つ田村敏和市長にトーチを手渡した。

 田村市長は「みなさんがつないでくれた水の重みを感じる」と述べ、トーチに入った水を山口さんと一緒に日本海へ返した。山口さんは「祖父が力を入れて取り組んできたジオの世界認定をオール白山で祝うことができてうれしい」と話した。

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