食料品などの値上げが続く中、家庭での節約術を学んでもらおうと、節約アドバイザーの丸山晴美さん(49)=東京=を招いた講演会が7月8日、福井県福井市の県民生協本部センターで開かれた。丸山さんはすぐに取り組める節電、食費節約のこつを伝え、「節約は生活の質を下げることではなく、本当に欲しいものにお金を使って夢をかなえるためのもの。より豊かな生活を実現させて」と呼びかけた。
丸山さんは22歳で節約に目覚め、年間200万円を貯金。26歳で住宅を購入した。2001年から節約アドバイザーとして活躍する丸山さんが、大前提としたのは「出費の優先順位付け」。思い浮かぶ出費の項目を紙に書き出して「全体を眺めてから順番を決めると考えが整理できる」と話した。
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夏の家庭の節電は「エアコン、冷蔵庫、照明がポイント」。消費電力が最も大きいエアコンは、扇風機との併用や窓から入る熱の遮断で、冷却効果が上がるとした。家庭内でも各自が水筒を持つと、冷蔵庫の開閉が減って節電につながるという。
食費に関しては、加工食品ほど値上げ幅が大きい現状を紹介。「コメを中心とした自炊、パンを買うなら食パンがお得」と強調した。買い物のレシートを冷蔵庫に貼り、使った食品から消していく“在庫管理”で、無駄を減らす方法も勧めた。
講演会は、消費者団体のふくい・くらしの研究所(福井市)の総会に合わせて開かれ、オンラインも含めて約110人が聴講した。