体育館壁にペンキで児童らで40メートル大作 京都・南丹の小学校 

体育館の壁に伸び伸びと絵筆を振るう児童ら(南丹市日吉町・胡麻郷小)

 京都府南丹市日吉町の胡麻郷小で、全校児童が幅約40メートルに及ぶ壁画を体育館の外壁に描いた。タンザニアで修行した同府京丹波町出身のペンキ画家SHOGENさん(37)=東京都=が指導し、約100人の子どもたちはペンキに浸した絵筆を伸び伸びと振るい、色鮮やかな動植物で埋め尽くされた大作が完成した。

 8月に迎える開校150周年の記念事業で、保護者や地域住民約70人も参加した。

 SHOGENさんはタンザニアのポップアート「ティンガティンガ」に魅了され、渡航して修行した体験を講演した。6色のペンキで自然を描く絵画で「自分を信じ、心の中にある色を思い切って乗せて」と現地で学んだ心構えを語った。

 講演後、児童は赤、青、黄、緑、白、黒色を使い、下書きなしで壁画に挑戦。「明るい未来」をテーマに翼を広げた鳥やクワガタ、花などを表現した。ペンキをコップから壁に掛けたり、手でなでつけたりするなど、多彩な技法を試していた。

 6年の男児(11)は「夢中で思いきり描けて楽しかった」と喜んだ。約15年は消えずに残ると説明されると、児童からは「大人になっても見に来たい」と声が上がった。

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