初の「文芸フェス」、きょうまで 体験会やミニ講演で文芸の魅力PR 鹿沼

文芸作品が並ぶ会場。体験ブースも設けられている

 【鹿沼】市文化協会主催の「文芸フェスティバル~一枚の紙と一本の鉛筆から~」が8日、坂田山2丁目のかぬまケーブルテレビホール(市民文化センター)多目的ギャラリーで始まった。高齢化が進む同協会の会員数増加を図る初の試み。同協会文芸部門の成果物約80点を展示したほか、初心者向けの体験会やミニ講演を通し、文芸の魅力を改めて広くPRする。9日まで。

 同協会は1976年設立。「文芸」のほか、茶華道などの「生活文化」、絵画などの「ギャラリー」、音楽などの「ホール」の4部門で構成する。会員の高齢化が進み、会員数は記録の残る2016年から200人近く減少し、現在351人が在籍する。

 活動の成果を発表する場が年1回の市民文化祭に限られており、新規会員の獲得が課題となっていた。会員同士の結束力強化や、市民との関わりの場の創出を目的に鈴木貢(すずきみつぐ)会長(74)の発案でフェスを企画した。

 文芸部門に属する「鹿沼史談会」(歴史)、「籾(もみ)俳句会」(俳句)、「みちくさ」「随筆に親しむ会」(随筆)、「鈴懸(すずかけ)短歌会」(短歌)、「かぬま川柳会」(川柳)の計6団体や個人会員らが出展。それぞれ作品や機関誌を展示したほか、随筆、短歌、川柳は会員が指導する初心者向けの体験ブースを設けた。市内の写真館に所蔵されている野口雨情(のぐちうじょう)の生写真9枚も飾られている。

 8日は鹿沼史談会会員の杉浦昭博(すぎうらあきひろ)さんが「鹿沼の中世城郭」と題して講演し、多くの来場者でにぎわった。9日は午後1時から同会の福田純一(ふくだじゅんいち)代表が講演する予定。鈴木会長は「活動を通して鹿沼の地域文化を育むのが協会の使命。幅広い世代が楽しめるので見に来てほしい」と話した。開催時間は午前10時~午後4時。

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