エムバペが指摘する“消費社会”の問題点 「自分もメッシとロナウドが成し遂げたことを矮小化していた」

PSGとの契約延長オプションを行使しないことを決めたキリアン・エムバペ。

今夏あるいは来夏にレアル・マドリーへの移籍が噂されている。

そのエムバペは『France Football』のインタビューでこう述べていたそう。

「今季が僕がリーグアンでプレーするラストシーズンだと思われている理由?

とても単純なことさ。僕は競争者だから、プレーするときは勝つためにする。

誰とプレーしようが、どのユニフォームを着ようが、どこでプレーしようが、何年プレーしようが、僕は絶対に満足はしない。ただ勝ちたい。決して満足することはない。

チャンピオンズリーグで優勝したい。休暇をとってリセットし、エネルギーを取り戻して、皆が知っているようなハングリー精神で戻ってくるよ。

僕はいつも不満があるから、自分がやったことに感銘を受けることは決してない。

それは自分を理解するための最初のキーにもなっている。なぜなら、全てにおいて、もっとうまくできると自分に言い聞かせているからね。

自分には勝利への飢えがある。ただ単にチームに参加したいとは思わない。

だから傲慢だと思われることもある。(単に?)参加するのが嫌いだからだ。

それは僕の本性ではないし、そういう人間でもない。たとえ物事が思い通りに進まない時でも、自分が望むことを口にすることを恐れない。

失敗も恐れないし、それは選手のキャリアの一部だ。でも、僕は勝つために生まれてきたという深い信念を持っているし、それをみんなに示したい」

「PSGがCLで優勝するために足りないものが何のかは分からない。

僕への質問ではないよ。チームを作る人間、スカッドを組織する人間、このクラブを作り上げている人間に聞くべきだ。

僕はリーグアンで5年連続得点王になったベストプレイヤーだった。サッカーでは、ガラスの天井と呼ばれるものにぶつかることがある。

だから、それは僕にとっての大問題ではなく、トップにいる選手たちにとっての問題さ。

僕は何年も得点を決め続けてきた。だから、人々にとってはそれが普通になっている。

僕は自分のパフォーマンスが矮小化されることに不満を口にしたことは一度もない。

若い僕はアクター(選手?評価される側?)になる少し前には幸運にも観察者だった。

僕自身もメッシやロナウドがやったことを矮小化していた。偉大な選手たちがしたことを。

僕らがいるのは消費社会だ。そこでは、成し遂げたことはいいから、もう一度やれだ。

PSGでプレーしているのはあまり助けにならないと思う。(評価や賛否が?)分かれるチーム、クラブだからね。

だから、批判を呼び寄せるけれど、それは気にならない。なぜなら、自分がやっていること、どうやっているかは分かっているからね。

古いルールのバロンドールなら、僕は勝ち取れないだろうね。でも、新しいルールならできるはずさ。

最も印象に残った選手、最もインパクトのあった選手を選べと言われる。最も決定的で、最も目に焼きついた選手を。

どうなるか見てみよう。ただ、僕も候補者だと思うよ、それが事実さ」

メッシやロナウドら偉大な選手たちが成し遂げたことをしっかりと評価することなく、すぐに次を求めるような消費社会になっていると感じているようだ。

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なお、PSGは今月ジャパンツアーで来日し、日本で試合を行う予定となっている。

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