ピアニスト重森光太郎さん、福井県で凱旋ソロ公演 仏国際コンクール4位入賞の23歳、表現力豊かに

凱旋ソロリサイタルで表現力豊かに演奏する重森光太郎さん=7月5日、福井県坂井市のハートピア春江

 若手音楽家の登竜門、仏ロン・ティボー国際コンクールピアノ部門で4位に輝いたピアニスト重森光太郎さん(23)=福井県福井市出身=の受賞後初の凱旋(がいせん)ソロリサイタルが7月5日、同県坂井市のハートピア春江で開かれた。重厚さと軽やかさが自在に奏でられる音色に、会場の約540人が聞き入った。

⇒フランスのロン・ティボー国際音楽コンクール、福井出身の重森光太郎さん4位入賞

 6歳でピアノを始めた重森さんは桐朋学園大学を卒業し、現在は同大ソリストディプロマコース特待生。これまで、セントラル愛知交響楽団やパリ・ギャルド・レピュブリケーヌ管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団などと共演している。今秋からは、フランス・パリのエコール・ノルマル音楽院に留学する。

 リサイタルは2部制で、ショパンのポロネーズ第6番変イ長調「英雄」作品53で幕開け。続いて、ショパンの「幻想即興曲」、リストの「愛の夢」などを弾いた。

 2部では、コンクールで演奏した、ワーグナー作曲リスト編曲の歌劇「タンホイザー序曲」と、ラベルの「夜のガスパール」を演奏。世界に通用する表現力豊かな旋律は、終始、聴衆を魅了していた。

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