戦禍のウクライナから神戸へ避難しているプロバレエダンサー4人が10日、ファッションモデルとなり、神戸市中央区の通販大手フェリシモ本社と周辺で動画撮影に臨んだ。人道支援の一環で同社が出演料を支払う。4人はバレエ特有の美しい技や息の合ったダンスを披露。「カット」の声がかかると、撮影チームの拍手に包まれ笑顔を見せた。
4人は南部オデッサと首都キーウの出身で、国立バレエ団などに所属。昨年、それぞれ神戸に身を寄せた。ロシアの侵攻が長期化し、バレエ教室を開校するなどして日本での生活を軌道に乗せようとしている。支援団体から打診された同社が、モデルに起用した。
4人は、伸縮性が高く着心地の良い同社のロングセラー「バレエフィット」を着用。ビジネススーツ風の黒いジャケットとズボン姿で登場し、オフィスや海に近いテラスでしなやかなジャンプやリフトを披露した。
スタロドゥブツェヴァ・イザベラ・アンナさん(22)は「日本での将来ははっきり分からないが、バレエを続けたい。撮影は友達と集まっているようで楽しく、皆さんに感謝している」と話した。同社ウェブサイトで8月下旬~9月上旬に公開予定。(広岡磨璃)