インフラ整備、国に訴え 東北の経済5団体、山形でフォーラム

東北一丸となって防災、国土強靭化に欠かせないインフラ整備を求めることを確認したフォーラム=山形市・ホテルメトロポリタン山形

 東北経済連合会など東北地方の経済5団体でつくる東北の社会資本整備を考える会によるフォーラム「がんばろう!東北」が10日、山形市のホテルメトロポリタン山形で開かれた。出席者が東北一丸となり、防災や国土強靭化(きょうじんか)のために必要なインフラ整備を国に求めることを確認した。

 政策研究大学院大学の家田仁特別教授は基調講演し、国土整備について定める国土形成計画に欠かせない事項に▽国民との危機感の共有▽防衛や食料、エネルギーの安全保障▽国民の参加と貢献―を挙げた。その上で「交通利便性が上がれば、地域の個性を生かしながら生活圏を広げることができる。手遅れになる前に、6県が結束してインフラの早期整備を求めるべきだ」と述べた。

 鈴木隆一県商工会議所連合会副会長は▽復興関連予算の継続確保▽社会資本整備予算の増額と資材価格高騰、賃金上昇に対応する財源の確保▽高規格道路のミッシングリンク解消―を求める決議を読み上げ、結束を呼びかけた。農業生産法人ANEKKO(あねっこ)(青森県弘前市)の村上美栄子代表、水族館「もぐらんぴあ」(岩手県久慈市)の宇部たみ子専務が意見発表し、観光や物流の礎になる高規格道路の早期整備を訴えた。

 主催者を代表し、増子次郎東北経済連合会長が「高規格道路の未整備区間があるため東北域内でも地域間格差があり、最重要課題である社会資本整備を国に強く求めたい」とあいさつした。東北6県の建設業界や経済団体から約250人が出席した。

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