千里浜に外資系ホテル マリオット系、80室規模 

外資系ホテルの進出が予定される雑木林。近くに道の駅のと千里浜がある=羽咋市千里浜町

  ●道の駅周辺、25年開業へ

 羽咋市が進めている同市千里浜町の開発事業で、道の駅「のと千里浜」近くの市有地に外資系ホテルが進出する見込みとなった。積水ハウス(大阪)の子会社と米ホテルチェーン大手マリオット・インターナショナルが、鉄筋コンクリート3階建ての80室規模のホテルを整備するとみられ、2025年の開業が計画されている。羽咋市内で最多の客室数を持つ宿泊施設となり、市は国内外の客を呼び込む起爆剤にする。

 11日に開かれた市議会全員協議会で、市側は誘致していた宿泊施設について、積水ハウスの子会社「合同会社ニューツーリズム・トリップベース3号」(東京)を優先交渉権者に選んだと明らかにした。

 建設予定地は、のと里山海道千里浜インターチェンジ(IC)につながる県道沿いの市有地約4400平方メートルで、金沢や能登に各地にアクセスしやすい。市は8月をめどに市有地の賃貸借契約の締結を目指す。

 積水ハウスとマリオット・インターナショナルは2020年から地方自治体などと連携し、全国各地の道の駅周辺にホテルを開業させる「トリップベース道の駅プロジェクト」を展開。滞在型の観光需要を引き込むため、25年までに26道府県で計約3千室を設ける計画にしている。

 これまでに北海道や京都府、岐阜県などで開業したホテルは3~7階、客室は50~100室。いずれもレストランのない「宿泊特化型」で、食事や土産などの買い物は地域の飲食店、道の駅の利用を促すのが特徴となっている。

 市有地は雑木が生い茂り、市は来春までに造成工事を完了させる。千里浜町では市や民間による住宅地造成やアパート建設が進んでおり、市は宿泊施設の隣接地に商業施設の誘致も進めていく。

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