那須塩原・空き店舗活用で新拠点 高齢者と交流、子ども食堂強化も 桃さく食堂

新たにオープンした拠点施設で弁当を手渡す城田さん(右)

 【那須塩原】市内で移動式子ども食堂を運営する「桃さく食堂」がこのほど、東原の空き店舗を改装して業務用調理台や、お年寄りの交流スペースを備えた拠点施設を開設した。

 桃さく食堂は3月にキッチンカーで困窮家庭などへ弁当を届ける取り組みを開始。ただ、アパートの一室で調理していたことから用意できる弁当の数が限られていたという。

 拠点施設に選んだのは、食材提供者の一人が所有していた木造2階建ての一軒家。かつてカフェを営業していたが、最近は空き家となっていた。調理場横の約16平方メートルの部屋はお年寄りなどの交流スペースとして使用するという。

 弁当の注文は事前予約制で、子どもやひとり親など経済的に困窮する家庭には原則無料で配布する。それ以外の人には300~400円で販売する。同食堂の城田治(しろたおさむ)さん(54)=東原=は「助けが必要でも声を上げられないほど深刻な事情を抱えた人は数多くいる。そうした方とつながるため、まずは多くの人に食堂の存在を知ってほしい」と願っていた。

 (問)城田さん070.6597.4309。

© 株式会社下野新聞社