初の “離島ロードレース” 開催 地元「ヴィクトワール広島」勢が初優勝 佐木島ロードレース

リーグで初となる離島での開催となった「佐木島ロードレース」(広島・三原市)―。ホストチームであるヴィクトワール広島が優勝を飾りました。

人口約640人、三原市の佐木島がレースの舞台です。1周10.5キロの島を10周、9チームの選手はタフなコースに挑みます。

地元のヴィクトワール広島は、戦力も充実し、手応えを感じてのレースです。

ヴィクトワール広島 中山卓士 監督
「ベンジャミン選手やカーター選手が先行したら、そのまま逃げ切れる可能性が高い。キンテロ選手も調子がいいし、阿曽選手が行ってもうまく行けると思うので」

実況 坂上俊次 アナウンサー
「今、始まりました。離島でのリーグ初開催となりました佐木島ロードレース。9チームの選手たちが105キロのコースに挑んでいきます。おっと、早くもヴィクトワールの選手がトップ集団を形成しています」

アップダウンの激しいタフなコース、しかも7月のレースは高温多湿。選手にとって過酷さは極めて高くなります。

早めに前に出ると、空気抵抗で体力は消耗。仕掛けなければ、レースはこう着。しかし、ここはホームレース、ファンのためにも、ヴィクトワール勢は早めに流れをつかもうと序盤から仕掛けます。

実況 坂上俊次 アナウンサー
「まもなく2周目が終わろうというところなんですが、いきなり早い仕掛けでヴィクトワール広島、トップで2週目を通過しました」

ヴィクトワール広島 中山卓士 監督
― ここまでのレースについて
「勝ったところを見せたいので、熱中症とかパンクとか、そういったところに対してはリスク的なところがうまく運も味方してもらいたいなと思っています」

新外国人の補強にも成功したヴィクトワールは、積極的に仕掛け、ライバルチームに揺さぶりをかけますが、各チームが食らいつき、レースはなかなか動きません。

そんな中、ヴィクトワールのカーター選手が抜けだし、トップ集団につけますが、心配されていた雨が降り始めるとレースは荒れ模様に…。

ラスト2周、ロードもスリッピーになり、先頭集団のカーター選手らが、落車のアクシデント。レースは大混戦になります。

勝負は、最後の最後まで決まりません。

実況 坂上俊次 アナウンサー
「先行しているのは、キンテロです。現在、2番手・キンテロ。ヴィクトワール広島のキンテロ! 初の佐木島を制しました」

アクシデントもなんのその。シーズン前の補強で大砲がそろったヴィクトワール勢が、荒れたレースを制しました。

ヴィクトワール広島 レオネル・キンテロ 選手
「ことし、最初の優勝ですごく幸せです」

島をまるごと巻き込んでのユニークなレース。いつしか、島全体が歓声に包まれました。

ヴィクトワール広島 中山卓士 監督
「見たことない光景だったね。自分たちが県外に出て、ホームじゃないところでレースをして、コアなファンたちが『イエー』ってなるのは多かったんですけど、ここの会場にいるほとんどの人たちが『イエー』って手を上げてくれるっていう。最高な気持ちですね」

JCL 片山右京 チェアマン
「すごい。広島は、いつも思うけど、やっぱり盛り上げがうまいっていうか、スポーツ大好きな人が多いから、表彰台の後も中山くん(監督)が声をかけて(ファンとふれあいを)やったり、すばらしいです」

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