「ソーメン滝」姿消す 立山

本来であれば中央部の斜面にあるソーメン滝。水の流れが消えた=立山(天狗平山荘のフェイスブックから)

 北アルプス・立山で11日までに、称名滝の上流部にある落差約130メートルの「ソーメン滝」がなくなっているのが確認された。ライチョウの生態調査に取り組む「富山雷鳥研究会」や天狗平山荘のスタッフが、10日昼ごろに発見した。

 天狗平山荘の佐伯賢輔オーナーによると、ソーメン滝は天狗平(標高2300メートル)から直線距離で約1キロの位置にあり、上流には地獄谷がある。同日は激しく雨が降った後、一時的に流れが戻ったが、再び消えたという。

 ソーメン滝は「赦免滝」とも呼ばれ、地獄谷で数々の責め苦を負った亡者がこの滝で赦免されるという伝説が残る。佐伯オーナーは「立山の名所の一つであり、何か対策を進めてもらいたい」と話した。

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