高度人材採用へ新制度を 自衛官確保策で有識者提言

有識者検討会から報告書を受け取る小野田紀美防衛政務官(右)=12日午前、防衛省

 自衛官らの人的基盤強化策を議論してきた防衛省の有識者検討会は12日、小野田紀美防衛政務官に報告書を提出した。少子化が進む中、人員確保は喫緊の課題とする一方「特効薬はなく、幅広い施策を着実に進めるしかない」と強調。サイバーや宇宙といった安全保障の新領域で高い知識を持つ人材を任期付きで採用する制度の新設を提言した。

 政府が保有を決めた反撃能力(敵基地攻撃能力)に使う長射程ミサイル導入に触れ「高度な装備品をそろえても、運用する人材の確保がままならなければ防衛力は発揮できない」と断言。少子化で人材獲得競争が激化するとして、隊員の処遇向上と高度人材の確保を共に推進するよう求めた。

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