「2番打者の難しさ」とは… 広島カープ 野間峻祥 × 天谷宗一郎 対談

広島カープの 野間峻祥 選手とRCC野球解説者の 天谷宗一郎 さんが対談し、“2番打者の難しさ” や “9年間の進化” について語り合いました。

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
「では、よろしくお願いします。今から3時間耐久インタビュー(?)」

広島カープ 野間峻祥 選手
「練習、終わってますね…(苦笑)」

走攻守全てにおいて、カープに欠かせない存在となっている 野間峻祥 ―。その現在地をわたし(天谷宗一郎)が直接、聞いてきました。

天谷宗一郎 さん
「開幕前に新井監督は、野間選手(の筋肉)が “1ピリッ” したら100万円、“2ピリッ” したら200万円(の罰金)と。先日、1ピリッしてしまったと」

野間峻祥 選手
「(新井貴浩と)その話にはなったんですけど。『(筋肉が)ピリッときたな』という話になったんですけど、『ピリッじゃなくて、グッときました』と」

天谷宗一郎 さん
「新井監督は何とおっしゃっていました?」

野間峻祥 選手
「『ああ、グッか。じゃあ、(罰金)半分でいいや』と」

2番打者の難しさ―

天谷宗一郎 さん
「去年、1番を打っていて、ことし、2番が多い。そこでの難しさとか、違ったやりがいがあったりします?」

野間峻祥 選手
「やっぱり、そこがどうつなぐかでけっこう…(変わってくる)。理想はランナー1塁だったら1・2塁間に打って、1・3塁を作るっていうところなんですけど、ガンガン引っ張って打つタイプではないので、そこは前半、苦労して、少し(調子を)崩し気味で入っちゃったかなと、そこを意識しすぎて」

天谷宗一郎 さん
「やりながら、いろいろ工夫しながらっていうところで状態も上がっていったし、考え方もよりシンプルになっていった?」

野間峻祥 選手
「やっぱり相手バッテリーも1・2塁間に打たせまいという配球になってくるので、自分から無理に(引っ張って)いくんじゃなくて、素直に打ちにいっていいのかなと」

打順変更によるハードルも乗り越え、1軍昇格以降、ヒットが続く野間選手ですが、わたしからの野間選手に1つ提言が…

天谷宗一郎 さん
「盗塁数が少なくないですか?」

野間峻祥 選手
「そうですね。走れていないですね」

盗塁について―

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
「だけど、打順的なものもあると思うし、やっぱり後ろにいいバッターがそろっているから」

広島カープ 野間峻祥 選手
「そうなんですよね。ちょっと大事にというか、なっているところがありますかね」

天谷宗一郎 さん
「赤松コーチと10試合で1個盗塁しようと(約束した)。

野間峻祥 選手
「そうなんですよね。なので4つぐらい、借金を抱えていることになります。

天谷宗一郎 さん
(笑)現に…。そうですね、70試合なので。準備はできているってことですよね」

野間峻祥 選手
「はい。少しアカさん(赤松コーチ)とも話して、がんばろうっていう感じです」

天谷宗一郎 さん
「今後、野間選手が塁に出たら注目してもいい?」

野間峻祥 選手
「いや、注目はしないでください。コソッといきたい」

シーズンの半分を消化し、2番バッターとして欠かせない存在の野間選手ですが、この活躍は、9年間積み上げてきた成長があったからこそでした。

9年間の成長―

野間峻祥 選手
「若いときは、まっすぐへの空振りがすごく多くて、早めに仕掛けないと勝負になんないというか。最近、ここ数年はまっすぐに対しての空振りがちょっとずつ減ってきているのかなっていうのがあって、(自分の)タイプ的にもそうですし、球数を投げさせたいっていう気持ちもあるので、ちょっと見ながらカウントを作れるようにいければいいかなっていうぐらいな感じで入るようにはなっています」

天谷宗一郎 さん
「成長しているっていうところが、自信につながっているのはある?」

野間峻祥 選手
「まあ、少し(笑)」

天谷宗一郎 さん
「(笑)そこは、もう『うん』と言ってもらわないと」

そして、話題は、現役時代に一緒にプレーした新井監督について―。シーズン開幕前には、こんなことを言っていました。

広島カープ 新井貴浩 監督
「自分の中ではもう全部、素でやっていますので。笑顔を出してしゃべろうとかは全く思っていないんです」

実際、野間選手から見た新井監督はどうなのでしょうか?

新井貴浩 監督との関係―

広島カープ 野間峻祥 選手
「現役を一緒にやらせてもらっていて、あんまり変わっていない(笑)。こんなこと言ったら、あれかもしれない…。細かい試合の中での話っていうのはする、しますし、するように言いましたけど、野球以外のからみだったりというところはあまり変わらない気がしますね」

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
「現役時代の新井 “さん” のまま、新井 “監督” と…」

野間峻祥 選手
「…その印象です」

天谷宗一郎 さん
「そんな話しづらそうに…(笑)。なんで?」

野間峻祥 選手
「いやいや。分け隔てなくというか、みんなに対していろいろコミュニケーションをとっていただいてるなと思います」

広島カープ 新井貴浩 監督(シーズン開幕前)
「出てよし、つないでよし、決めてよし、野間峻祥(たかよし)っていうぐらい」

天谷宗一郎 さん
「ここからが正念場の戦いだと思います。メッセージをいただけたらと思います」

広島カープ 野間峻祥 選手
「もうとにかく優勝だけを目指してチーム一丸となって、そこだけに向かって必死になってがんばっていきたいと思います」

◇ ◇ ◇

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
赤松コーチとの約束で10試合に1盗塁だと14個。ぼくの本音は20個以上、盗塁してほしいなと思うんですけれども、まずはそこの約束を守ってほしいと思うんです。ただ、野間選手、球数を投げさせるっていうのも、やっぱり3番の 秋山翔吾 選手が投げさせてくれるからこそ、早打ちができる状態を作ってくれていると思うんですよね。そういった意味でやっぱりチームにとって欠かせないピースなんじゃないかなとあらためて感じました。

石田充 アナウンサー
「けがなく、(筋肉が)ピリッとせずに、シーズン最後まで2番バッターとして役目を果たしていってもらいたいと思います」

(RCCテレビ「イマナマ!」カーチカチテレビ 7月10日放送より)

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