富山県氷見市に夏の訪れを告げる「祇園(ぎおん)祭り」は13日、市中心部の宵祭りで幕を開け、ちょうちん山の巡行が大勢の見物客を魅了した。
氷見市南大町の日吉神社で神事が営まれ、祇園の神霊が移されたみこしと南の10町の太鼓台が繰り出した。祭り発祥の御座町の曳山(ひきやま)は昼に町内を巡行した後、午後8時ごろからはちょうちん山となって露店が並ぶ通りなどを練った。同市中央町の日宮神社でも神事があり、北の6町の太鼓台がおはらいを受けた。
本祭りの14日は御座町と地蔵町の曳山、北、南の各町の太鼓台が巡行する。
祭りは江戸時代に疫病が流行し、御座町の住民が京都・八坂神社の祇園祭の分霊を迎え祈願したところ、疫病が収まり、感謝のみこしを巡行したことが始まりとされている。