藤井、熟慮の封じ手は「7四角成」 佐々木が端攻め、勝負どころに 王位戦第2局2日目

立会人の福崎文吾九段(右)から封じ手を示される佐々木大地七段(左)。中央は藤井聡太王位=14日午前、神戸市北区有馬町、中の坊瑞苑(撮影・斎藤雅志)

 将棋の藤井聡太王位(20)=竜王、名人、叡王、棋王、王将、棋聖=に佐々木大地七段(28)が挑む「伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦」(神戸新聞社主催)7番勝負の第2局は14日午前9時、神戸市北区、有馬温泉の旅館「中の坊瑞苑」で再開し、指し継がれた。

 両者が盤上で前日の手順を再現した後、立会人の福崎文吾九段(63)が後手番の藤井の封じ手が入った封筒を開き、封じ手「7四角成」(44手目)を読み上げ、2日目の対局が始まった。

 初日は先手番の佐々木が得意の相掛かりの戦型に持ち込み、積極的に攻撃。藤井は反撃含みで冷静に対応し、封じ手は59分かけて熟慮した。

 副立会人の村山慈明八段(39)は「封じ手7四角成は、守りのリスクはあるが見返りも大きい手。馬を積極的に攻めに生かす狙いで藤井王位らしい。先の先まで見通して考えたのだろう」と指摘。「1三歩(47手目)で端攻めに出た佐々木七段が攻めをつなげられるか、藤井王位がうまくいなせるか、中盤の勝負どころを注目したい」と話した。

 14日夜までに勝敗が決まる見通し。対局の様子は神戸新聞NEXTで詳しく速報している。(小林伸哉)

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