55人が海難事故に遭遇、このうち37人はサーフィン・釣りなどマリンレジャー中 シーズン前に注意呼びかけ 22年、銚子海保まとめ

一宮町でサーフィンをする人たち。本格的なマリンレジャーシーズンを前に銚子海上保安部は注意を呼びかけている

 銚子海上保安部は2022年の人身海難事故発生状況をまとめた。55人が事故に遭っており、このうち37人がマリンレジャー中で、レジャー別の内訳はサーフィンが多かった。本格的なマリンレジャーシーズンを前に、同保安部は「一人一人が安全意識を持つことが大切。事故のない楽しいマリンレジャーとなる行動を」と呼びかけている。

 同保安部は茨城県神栖市と銚子市、九十九里浜沖など千葉県内の太平洋海域を管轄。一宮町の釣ケ崎海岸が東京五輪のサーフィン会場になったこともあり、外房を中心に県内の海岸には多くのサーファーが訪れている。

 同保安部管内で22年、マリンレジャー中に事故に巻き込まれたのは37人で、内訳はサーフィン中が16人で最多となり、遊泳中が10人、釣り中9人と続いた。ボードの上でパドルを使い水上を進む「SUP」と水上スキー中もそれぞれ1人だった。

 マリンレジャー中に7人が亡くなっており、遊泳中が3人、サーフィン中と釣り中がともに2人だった。

 サーフィン、釣り、遊泳中いずれも、10年以上の経験がある人が事故に遭った割合が高く、同保安部は自分の技術や経験を過信せず無謀な行動は控えるように注意喚起している。

 海に入る際には単独行動を控え、ライフジャケットの着用や携帯電話を防水パックに入れて連絡手段を確保することも求めている。最新の気象・海象情報の確認も重要で、海上保安庁は「海の安全情報サイト」で情報提供している。

 同保安部の担当者は「経験年数や技術にかかわらず、全ての人に安全な行動を心がけてほしい。もし事故を見かけても自分で助けようとせず、118番に電話をして」と話している。

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