延長11回の激闘 広島カープ 坂倉将吾V打 西川 離脱も総力戦で4位・巨人に勝ち越し

広島カープは、4位・巨人との3連戦の3試合目。西川龍馬 や 菊池涼介 といったけが人が出る中、全員の力で延長戦を制し、カード勝ち越しです。

1勝1敗で迎えた4位・巨人とのAクラス争いの直接対決。先発は、今シーズン、2度目の中5日での登板となった 九里亜蓮 でした。3回まで1安打に抑えますが、4回、1アウト・3塁・1塁のピンチで今シーズン、ホームランを打たれている吉川に犠牲フライを打たれ、先制を許します。

追う展開となった5回。カード初戦にデッドボールを受けた 菊池に代わってセカンド・スタメンの7番・羽月隆太郎 。リーグトップの8勝を挙げている巨人の先発・戸郷を相手に、同学年の23歳がヒットで出塁します。

その後、すかさずスタート。チームトップの9つ目の盗塁を決めて、同点のチャンスを作ります。

打席には、けがで離脱した西川に代わり、4月以来、2度目のスタメン、8番・レフトの 大盛穂 。しかし、三振し、チャンスを生かせません。

それでも続く6回。上本崇司 と 秋山翔吾 のヒットで2アウト・3塁・1塁のチャンスを作ると、西川に代わり、4番の 松山竜平 。ファーストの頭を越える当たりが、タイムリー内野安打となり、1対1の同点に追いつきます。

7回には、前の打席にチャンスで三振の大盛が2ベースで出塁すると、新井監督は代打に高卒2年目の 田村俊介 を起用。しかし、戸郷の前に3球三振。勝ち越すことができません。

6回から継投となった中継ぎ陣は、4番手の 島内颯太郎 が、8回・2アウト満塁の大ピンチ。なんとか内野ゴロに打ち取り、しのぎます。

9回ウラには 矢崎拓也 も満塁とサヨナラのピンチを背負います。ここも踏ん張ってピッチャーゴロに。1対1のまま、今シーズン5度目の延長戦に突入します。

10回ウラは、6番手の 大道温貴 が150キロを超えるストレートを連発。フライアウト3つで三者凡退に抑え、リズムを作ります。

すると、直後の11回表、2アウト・3塁・2塁のチャンスで 坂倉将吾 。ここまで1失点に抑えてきた投手陣をリードする女房役が、勝ち越しの2点タイムリーを放ちます。

さらに満塁から途中出場の 堂林翔太 が、ダメ押しの走者一掃3点タイムリーツーベースで勝負あり。

今シーズン、最多タイの7人の継投で粘り強く競り勝ったカープ。大道が2年ぶりの勝利を挙げ、4位・巨人との3連戦を勝ち越しました。

広島カープ 坂倉将吾 選手
― 8回・9回の満塁のピンチは?
「やばいと思っていました。(抑えられたのは)腕を振って強気で投げてくれたおかげだと思います。チーム全員でピッチャーも野手もこういう試合を勝てたのは、これから(意味が)大きくなるので、まだまだがんばります」

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