7月10日に静岡県側の山開きを迎えた富士山は初の週末を迎えました。14日の様子を井手春希アナウンサーが中継でお伝えします。
<井手春希アナウンサー>
富士山富士宮口5合目の登山口です。14日夕方は下山してくる人がチラホラ見えるという時間帯で、いまちょうど降りてくる人がいます。14日も東京や千葉、山口など全国各地から、そして海外からの登山客がこの場所から頂上を目指して出発していきました。
<東京から来た夫婦>
「ちょうど結婚式を11年前に山頂で挙げたので」
Q記念すべき富士登山の日だったわけですね?
「そうですね」
全国から山頂を目指す登山客が集まる富士山。初の週末となった14日、それぞれの思いを抱えながら登っていく姿が印象的でした。
<千葉と山口の遠距離カップル>
「山頂に郵便局があるみたいで」
「遠距離で付き合っているので手紙とか書いているんですよ。なので富士山のポストに入れて、それが家に届くってことをやりたい」
<タイのバンコクから来た男性>
「バンコクから来ました。がんばりまーす!」
コロナ禍を越えて4年ぶりに制限のない富士登山。山小屋は混雑が予想され、十分な休憩をとらずに登る、「弾丸登山」によるけが人や病人の増加も懸念されています。開山から14日までの5日間で山岳遭難はすでに4件発生していて、全員、警察の山岳遭難救助隊員に救助されています。警察などは無理な登山をしないよう呼びかけています。
<井手春希アナウンサー>
10日の山開きの日に静岡県側の3ルートから登った人の数は、合計872人でした。これは、山開きが日曜日だった2022年を上回り、コロナ禍前の山開きが23年と同じ月曜日だった2017年も上回りました。
登山客で盛り上がる富士山ですが、富士山保全協力金のスタッフで、富士急ビジネスサポートの中澤朋子さんにお話をうかがいます。
<富士急ビジネスサポート 中澤朋子さん>
Q初の週末を迎えましたが、いかがですか?
「コロナで受付業務を中止していましたが一昨年、昨年よりかなり多くの登山客の方が来られています」
Q世界遺産登録から10周年ですが、今年登るからこその特別感はありますか?
「保全協力金のスタッフの帽子にも付いている10周年記念ロゴ。協力していただいた方には10周年記念ロゴの入った木札を渡しています。富士山麓のヒノキで作られた特別な木札です。ぜひ保全協力金への協力をお願いします」
コロナからの復活、そして記念の年だからこそにぎわっていますが、混雑が予想されています。静岡県などが発表している混雑予想カレンダーでは、週末やお盆の時期などは特に混み合う見込みです。できるだけ混雑を避け、無理をせず、安全で計画的な登山をお願いします。