推定樹齢1000年、「杉下の大杉」倒れる 山辺町指定文化財、残念がる住民

根元から倒れた山辺町指定文化財「杉下の大杉」=同町

 山辺町杉下にある町指定文化財「杉下の大杉」が倒れたことが14日までに分かった。推定樹齢約1000年で、地元住民に親しまれていた。樹勢が弱っていたことや大雨が原因とみられる。

 八幡神社の境内斜面にあり、町教育委員会などが発行した「山辺町の文化財」(2017年)によると、根元回り9.5メートル、高さ28メートル。1971(昭和46)年に町文化財に指定された。

 13日朝、近くの主要地方道山形朝日線を通行した人が町教委などに連絡した。付近住民によると、同日午前4時ごろに大きな音がしたという。人的被害はなかった。撤去について町は八幡神社と検討する。

 同神社責任役員の多田武芳さん(65)=同町大寺=は「子どもの頃、友人と手をつないで幹の太さを調べた。近年は少しずつ傾き、昨年はだいぶ弱っているように見えた。こんなに早く倒れるとは思っていなかった」と残念そうに話した。

© 株式会社山形新聞社