ウクライナの子どもたちの絵画巡回展 佐世保の小学生と留学生が鑑賞・対話 「手を取り合い平和を」

互いの考えを語り合う留学生、児童ら=佐世保市、九州文化学園小中学校

 「ウクライナの子どもたちの絵画巡回展 IN ながさき」が長崎県佐世保市花園町の九州文化学園小中学校で開かれ、13日に同市立宮小(萩坂町)の4年生18人と長崎国際大(ハウステンボス町)の留学生7人が訪れ、鑑賞後に相互の考えを交換し合う「対話会」をした。
 巡回展は、同大の佐野香織准教授が代表を務める共生社会を目指し活動する任意団体「ながさきWell-beingミライ研究所」の主催。絵はポーランド在住でウクライナ支援に取り組む坂本龍太朗さんが集めた。
 会場にはロシアのウクライナ侵攻で平穏な日常を奪われた子どもたちが、終わらない戦争への憤りや平和への願いを表現した作品43点を展示。授業の一環で訪れた児童と中国、香港出身の留学生は絵を鑑賞した後グループに分かれ対話。「戦わなくても話し合いで争いはなくなる」「戦争をする人は自分のことしか考えていない」など率直な思いを語り合い、佐野准教授は「一番平和を感じたのはどの絵でしたか。感じたその平和を一緒につくっていきましょう」と呼びかけた。

ウクライナの子どもたちが描いた作品を鑑賞する児童=佐世保市、九州文化学園小中学校

 同大3年のオウ・セイブンさん(21)=香港出身=は「『平和、本当に来るの?』という題の絵があって、子どもなのにこんな思いをしなければいけないのかと悲しくなった」、宮小の中里穂太(ひなた)君(9)は「ウクライナはとても悲惨な状況にあるけど、ロシアの人もきっと苦しんでいると思う。両方の国は早く手を取り合って平和をつくってほしい」とそれぞれ話した。
 巡回展は、7月21日~8月10日に長崎市尾上町の県庁で、8月14日~18日に同市銅座町の十八親和銀行本店営業部で開かれる。無料。

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