荒天、治水の大切さ実感 最上川200キロを歩く第10週

最上川さみだれ大堰の地下に続く階段には冷気が漂っていた=酒田市

 山形新聞、山形放送の8大事業の一つ「最上川200キロを歩く 小学生探検リレー」は第10週の15日、三川町押切小の3~6年生18人が庄内町の立谷沢川合流点から庄内橋までの区間を担った。荒天のため、当初の予定から内容は大幅に変更となったが、子どもたちは身近に流れる川のさまざまな表情を知り、治水の大切さなどを学んだ。

 同校で出発式を行い、主催者を代表して青塚晃山形新聞常務庄内総支社長が「全国で大雨被害も出ているが、穏やかなだけではない川のことを知り、災害を防ぐ仕組みなど、いろんなことを学んでほしい」とあいさつした。児童を代表し、6年大井葵葉(あおば)君(11)と4年渡部優芳(ゆうか)君(9)がバトン代わりに引き継がれてきた「ビッグフラッグ」を披露。4年加藤悠愛(ゆあ)さん(9)が「身近にある最上川と自分たちの生活がどう関わりがあるのか、見て聞いて体験したい」と決意表明した。

 雨で増水し、茶色く濁った最上川をバスや建物の中から眺めた子どもたち。最上川さみだれ大堰(おおぜき)では洪水を防ぐ施設の役割を知り、地下のフィッシュギャラリーでは川の流れに負けず、力強く泳ぐ小さな命の存在を実感した。学校の体育館には、庄内地域ゆかりのゆるキャラたちが応援に駆け付け、子どもたちは楽しみながら母なる川や地域への理解を深めた。

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