コロナ5類移行から2カ月、マスクどうしてます? 本紙アンケートで「外す」7割に

マスク着用緩和から4カ月が過ぎ、マスクをせずに歩く人が多くなった=15日午後、神戸市中央区(撮影・斎藤雅志)

 新型コロナウイルスの感染法上の位置付けが「5類」に移行して2カ月が過ぎた。神戸新聞社の双方向型報道「スクープラボ」で、移行後のマスク着用についてアンケートをすると、常時外すか、外す頻度が増えたと答えた人が7割に上った。場面に応じた着脱を意識する人が目立つ一方で、感染は拡大傾向で流行「第9波」に入ったという見方もある。あなたは、どうしていますか?(久保田麻依子)

 マスクの着用は3月13日以降、「個人の判断」に委ねられた。アンケートは5月8日の5類移行から2カ月が迫る7月7~11日、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で実施して兵庫県内外から1918件の回答を得た。

 移行後の着用頻度について「外す機会が増えた」と答えた人は37%と最多で、「常時外すようになった」(18%)「5類前から外している」(16%)と合わせ71%に上った。

 外すことが増えた場面(複数回答)では、「徒歩や自転車での移動や散歩、ランニング」(35%)▽「日常の買い物」(18%)▽「レジャー施設や商業施設」(14%)▽職場や学校(13%)-と続く。外す機会が増えた理由には、暑さが本格化して「息苦しくなる」との声が目立った。

 一方で、「常時着用している」は全体の26%だった。高齢者や医療従事者に多く、基礎疾患のある神戸市の30代女性は「仕事で高齢者と関わるので気をつけている。着けないと生活できない人がいることも知ってほしい」と記した。

 外す機会は増えたとした回答者でも、病院や福祉施設、混雑する電車内では、それぞれ2割前後が「必ず着用する」とした。別の神戸市の30代女性は「コロナの有無にかかわらず、せきや鼻水の症状があるのなら、人の多い場所や屋内では着けてほしい」と訴えた。

 約3年に及んだマスク生活の影響で「周りの目が気になって外せない」との声もあり、特に中高生の保護者から心配する声が多く寄せられた。「中学生の娘だけが、かたくなに外さない。周りの視線に敏感な世代の子は外せない雰囲気がある」(阪神地域、40代女性)▽「暑い中で部活や体育祭の練習でもマスクを着ける生徒がいる。学校現場で適切な声かけをしてほしい」(県外、40代男性)…。

 着脱を巡っては交流サイト(SNS)を中心に、独自の主張や批判も飛び交う。阪神地域の40代女性は「一律に要否を議論するのは建設的ではない。個々人の事情に思いをはせ、それぞれの環境や考え方を尊重しあえる世の中になってほしい」と期待を込めた。

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 この記事は神戸新聞の双方向型報道「スクープラボ」に寄せられた情報を基に取材しました。

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