「涼宮ハルヒ」のイラストレーターいとうさん ふるさとで作品展始まる「作風の歴史や流れ、転換感じて」 兵庫・加古川

内覧会で自らの作品について語る、いとうのいぢさん=加古川総合文化センター

 人気ライトノベルの「涼宮ハルヒ」シリーズや「灼眼のシャナ」の挿絵を手がけるイラストレーター・いとうのいぢさん=兵庫県加古川市出身=の作品展「いとうのいぢ展 ぜんぶ!」が15日、同市平岡町新在家の加古川総合文化センターで始まった。いとうさんにとって、地元で初の個展。制作過程が分かる下絵などもあり、ファン垂ぜんの200点以上が並ぶ。9月3日まで。(斉藤正志)

 いとうさんは、累計発行部数2千万部を超える「涼宮ハルヒ」シリーズや、同850万部超の「灼眼のシャナ」のイラストのほか、アニメ化もされたゲーム「ななついろ★ドロップス」のキャラクターなどをデザイン。日本を代表するイラストレーターとして活躍する。

 会場には「涼宮ハルヒ」「灼眼のシャナ」を中心に、作品の印象的な場面をほうふつさせるイラストがずらり。両作品については、登場人物のパネルも「撮影スポット」として設置した。

 同市をイメージした描き下ろしのオリジナルキャラクターや、手塚治虫記念館(宝塚市)の企画展用に作画した「リボンの騎士」「三つ目がとおる」もある。

 デジタル端末で描いた下絵をアクリル板に出力した展示品では、「服 所々ほころび有り。でもあまり派手な破れなどなし」など手書きのメモも読み取れる。

 14日に関係者向けの内覧会があり、いとうさんは「こんな大きな展示会ができてうれしい。長い間、描いてきた作品たちなので、(作風などの)歴史や流れ、転換のようなものを感じて、楽しんでもらえれば」と話した。

 高校生以上千円、小中学生500円。午前10時~午後5時(入場は午後4時半まで)。7月24日、8月14、28日は休館。同センターTEL079.425.5300

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