木のおもちゃで「誕生おめでとう」 佐賀市、家族に贈る新事業

市全体でお祝いの気持ちを伝えようと、木のおもちゃを贈った坂井英隆市長(右)と林さん家族=佐賀市役所

 佐賀市は本年度、市内で誕生した赤ちゃんに「おめでとう」「元気に育ってね」という気持ちを伝えようと、地元産のヒノキで作った「木のおもちゃ」を贈る取り組みを始めた。第1号の家族に7日、おもちゃを手渡した。

 第1号となったのは林厚志さん(30)、彩花さん(27)=ともに公務員=の第1子で5月17日生まれの奈々未ちゃん。坂井英隆市長が「私自身、子どもが生まれたときに木のおもちゃを頂き、木のぬくもりの良さを実感した」と話し、「パパやママが安心して子育てができるよう、子育てしやすいまちづくりを進める」と、おもちゃを手渡した。

 受け取った林夫妻は「『こんなに大変なんだ』という日々だが、子どもが未来を自分で歩んでいけるように育てていきたい」と話し、わが子に温かいまなざしを向けた。

 市子育て総務課によると、木に触れ、木の匂いをかぎ、木目の美しさを眺めることで感性豊かに育つといわれる「木育(もくいく)」にも着目。諸富家具の製品で、メッセージカードの印刷や袋詰めは就労支援事業所に委託した。

 対象は今年4月2日以降に生まれ、佐賀市に住民登録した子ども。「子どもの医療費受給資格証」の交付申請時に贈る。事業費は約600万円。(川﨑久美子)

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