炎の武者、出陣間近/青森ねぶた台上げ始まる

大型ねぶたの台上げ作業が行われたねぶた団地「ラッセランド」=16日午前、青森市安方

 8月2日開幕の青森ねぶた祭まで2週間あまり。青森市安方のねぶた団地「ラッセランド」では16日、大型ねぶたの台上げ作業が本格的に始まった。夏の夜を彩る勇壮な武者人形が姿を現し、関係者が祭り本番の成功を祈った。

 運行団体「消防第二分団ねぶた会・アサヒビール」は午前9時に台上げに着手。関係者ら約60人が、今年のねぶた「田村麿 大獄丸(おおたけまる)を討つ」をパーツごとに小屋から運び出し、位置を確認しながら台車に載せた。懸念された雨も作業中は降りやみ、50分弱で完了した。

 同団体は、新型コロナウイルス禍による祭り中止などを経て4年ぶりの出陣。消防第二分団ねぶた会の福士信幸会長(55)は「4年間我慢してきた鬱憤(うっぷん)を祭りにぶつけたい」と笑顔。制作を担当した、ねぶた師の内山龍星さん(61)も、4年ぶりに手がけた大型ねぶたを見上げ「これまで作りたくてもできなかったので、やっと念願がかなった」と感慨深げに語った。

 この日は3団体が台上げを行った。今年は大型ねぶた23台が出陣する予定で、台上げ作業は27日ごろまで行われる。

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