小泉進次郎元環境相や福井県知事「男性の育休、当たり前に」 福井県鯖江市でパネルディスカッション

男性の育休推進をテーマに討論する小泉衆院議員(左)や杉本知事(中央)=7月16日、福井県鯖江市嚮陽会館

 男性の育児休業をテーマにしたパネルディスカッションが7月16日、鯖江市嚮陽会館で開かれた。環境相時代に現職閣僚として初めて育休を取得した小泉進次郎衆院議員、杉本達治知事らがパネリストを務め、子育てしやすい社会の実現に向けて意見交換。小泉氏は男性の育児参加を広げていくべきだと強調した。

 子どもを産み、育てやすい社会づくりに向けて「ベビーファースト運動」を展開する日本青年会議所北陸信越地区福井ブロック協議会が主催した。

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 小泉氏は、日本の男性の家事・育児参加時間が1日当たり2時間未満にとどまっている現状を挙げ「女性からすると、夫が手伝ってくれない現状が続くと2人目のお子さんを持ちにくいのではないか」と指摘し、男性の育児参加が必要だと訴えた。

 自身の育児経験を振り返り「液体ミルクのような便利なツールは本当に助かった。共働き家庭が増える中、昔のように(食事などを)全て手作りというのは難しい。『手を抜いて楽していいんだよ』というメッセージを発信していきたい」と述べた。

 また、週に1回は懇親会などの会合を入れずに育児の時間に充てているとし「共働きがメインの日本社会にあって、共に働くなら、共に育てるのが当たり前。男性が育休を取りにくい現状を打破していきたい」と強調。国としても支援体制の充実に力を注ぐ考えを示した。「地域に支えられたという感覚を持って子どもが育つことが何より大切」とも語った。

 杉本知事は、男性の育児参加は効率的な仕事の進め方や会社のイメージ向上にも寄与すると力説。男性従業員が育休を取得した企業に最大602万円を支給する県の事業を活用するよう呼びかけ、「核家族でも、Iターン家族でも子育てしやすい福井県をつくっていきたい」と力を込めた。

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