ウナギが育つきれいな川に 大村・郡川に児童らが稚魚100匹を放流

ウナギをつかんで川に放つ子どもたち=大村市中岳町

 長崎県大村市を流れる郡川の環境を守ろうと、川沿いにある市立萱瀬小(髙以良康弘校長、68人)の児童らが12日、同市中岳町の榎茶屋河川公園でウナギの稚魚100匹を放流した。
 郡川の環境保護や魚の管理、増殖を目指す「郡川内水面振興協議会」が主催。同協議会によると、かつては郡川にもウナギがたくさんいたが、環境の変化や無許可での捕獲などにより数が減少しているという。同校児童による放流は2021年に続き2度目。
 同校の3、4年生計23人が参加した。長さ20~30センチほどのウナギの稚魚が入ったバケツを手渡された子どもたちは、歓声を上げながらウナギを手でつかみ、川に放った。上手につかめずに何度も挑戦する子や、長靴のまま川の中に入ってウナギがどのように泳いでいるかを観察している子もいた。その後、米ぬかで団子状に作った魚のエサを川に投げ入れた。
 4年の山崎陽真君(9)は「ウナギを初めて触ったが、ヌルヌルしていた。きれいな川になってほしい」と笑顔。同協議会の後藤満行会長(73)は「きれいな水が流れて魚がいる、(私が)幼い頃のような川になってほしいと願っている。子どもたちにもいい思い出になったのでは」と語った。

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